ポリオキシエチレン系2 鎖型非イオン界面活性剤の界面吸着とミセル特性

摘要

2 鎖型界面活性剤は、水中で二分子膜構造のベシクルや有機溶媒中で逆ミセルを形成することが知られている。ポリオキシエチレン（EO）系非イオン界面活性剤は、低刺激性で安全性が高く、洗浄力や乳化性に優れることから洗浄剤や化粧品などの幅広い分野で用いられている。本研究では、2 本のアルキル鎖（総炭素数12～14）とEO 鎖を有するEO 系2 鎖型非イオン界面活性剤（（株）日本触媒製ソフタノール~R、bC_(12-14)EOx、x は分布を有する平均EO 鎖長でx = 7.0、9.0、12.0）の界面吸着とミセル特性を、静的および動的表面張力、偏光顕微鏡、動的光散乱、X 線小角散乱（SAXS）などの測定により検討した。比較として、対応する単鎖型非イオン界面活性剤（C_(12-14)EOx、x = 5.5、6.6、8.8）の界面吸着とミセル特性を同様に調べ、物性に及ぼすアルキル鎖数とEO 鎖長の影響について検討した。