半導体性カーボンナノチューブ膜の熱電変換特性にみられる二次構造因子

摘要

カーボンナノチューブ（SWCNT）膜は次元性に由来するユニークな熱電特性を示す。その制御に向けて，１本の輸送のみならず，チューブ－チューブ間のキャリアと熱の輸送の理解が求められる。そこでチューブ長さ，束（バンドル）やネットワーク構造への凝集性など，複雑な構造因子を考慮することが重要となるが，固体状態でのモルフォロジー制御法の確立は未だ待たれている。我々はポリフルオレン系導電性高分子を分散剤に採用し，その主鎖ならびに側鎖が半導体性SWCNT の純度や固体状態のモルフォロジーに及ぼす影響を調べた。