HEVCリアルタイム符号化処理におけるメモリ帯域と符号化効率のトレードオフを考慮したインター予測

摘要

HEVCは従来のH.264/AVCと比較して約2倍の圧縮効率を有しているが，演算量も多くなっているため，HEVC符号化に関する高速化の研究が盛hに行われている.演算量が増加する一方で，高解像度動画像をHEVCでリアルタイム符号化を行う際，外部メモリから画像データを転送するときのメモリ帯域も課題となっている.特に，フレーム間の動きべクトルを求める動き検出が多くのメモリ帯域を占めており，リアルタイム符号化処理時には外部メモリの実効帯域まで削減する必要がある.本論文では，メモリ帯域を制御する動き検出アルゴリズムとメモリ帯域を削減する手法を3つ提案する.さらに，これらのメモリ帯域削減手法を組み合わせ，メモリ帯域と符号化効率の統計データに基づく，メモリ帯域と符号化効率のトレードオフを考慮したインター予測手法を提案する.