テーラーメード?ナノコンポジットの将来展望: 第2世代ナノコンポジット誘電材料

摘要

ポリマーナノコンポジットはエンジニアリングプラスチックとして、ポリアミド/層状シリケートが1990年代に開発?商品化された。誘電材料としては同時期にその可能性が喧伝されたが、実際の材料研究に至るまで10年の歳月が必要であった。2002年に歴史的論文が2件発表された。どちらもエポキシ樹脂を母材としているが、それぞれチタニアあるいは層状シリケートをフィラーとして少量添加したナノコンポジットを誘電?絶縁材料の観点から評価したものであった。有機材料であるポリマーと無機材料であるフィラーの結合剤としてシラン結合剤を用いた。これはフィラーの均一分散化にも機能するもであった。混合方法は主に粒子間にシェアフォースを掛ける機械力方式が採用された。エレクトロスピンニング法はその新しい方法にひとつである。その後、誘電材料の分野では、このようなシラン結合剤を利用して機械的混合を行う方法が踏襲されてきた。これに対し、一部ゾルゲル法などの化学的手法を用いて製造した市販の「ナノコンポジットの素」(masterbatch)を利用することも行われた。