導電性高分子ポリピロール薄膜をリニアアクチュエーターとして利用したテラへルツ·メタサーフェスの電界変調

摘要

あらまし　高ドープポリピロール薄膜をリニアアクチュエーターとして用い，共鳴応答を電界により変調可能なテラへルツメタマテリアルを開発した.共鳴応答の変調は，ニ層積層したスプリットリング共振器アレイの相対位置を変位させることにより実現した.高ドープポリピロール薄膜は低温電解重合で得たものであり，通電による水分の吸脱着により伸縮することを応用し，リニアアクチュエーターとして動作させる.素子のテラへルツ応答の解折には，テラへルツ時間領域分光法を用いた.数ボルトの電圧印加で透過バンドのシフトに成功した.本研究で得られた知見は，ソフトアクチュエーターによる新規テラへルツ動的素子の開発への道を拓くものである.