耐塩性メタン発酵菌叢を用いた含塩有機廃棄物からのエネルギー回収

摘要

現在、廃棄物による環境悪化が懸念される中、近年その解決策として期待されている技術がメタン発酵である。本技術は各種バイオマスからメタン発酵菌叢により再生可能エネルギーである天然ガス代替メタンに変換する。本技術は、家畜糞尿や濃縮汚泥などのエネルギー回収をともなう処理方法として実用化されている。しかし、味噌や醤油といった高塩濃度の食品廃棄物には適用できなかった。当研究室のこれまでの研究から、海洋底泥由来のメタン発酵菌叢が有用であることが明らかになった。そこで本研究では、この海洋耐塩性メタン発酵菌叢を活用し、様々な高塩濃度食品廃棄物を対象としたメタン発酵処理を検討した。