視覚障害者の暗証番号入力時におけるのぞき見防止方法の検討

摘要

暗証番号を入力する際に，のぞき見を防ぐためにATM などでは番号入力の手元が見えないように衝立を設ける対策や，腕の動きから入力した番号が推測されないように，タッチパネル上にランダムに数字を割り当てたキーで入力させてのぞき見を防止する方法などが利用されている．ATM にはハンドセットが設置されており，視覚障害者は音声ガイドを頼りにハンドセットのテンキーを用いて操作する暗証番号や引き落とし額などを入力するが，背後に人が立っても気がつかない場合があり，衝立の効果が低い．またランダムなキー配列での入力は，タッチパネルを用いるため，適切なキーを選択する事ができない．本研究では視覚障害者がのぞき見されないための方法について検討するため，視覚障害者に対してセキュリティに関する聞き取り調査を行った．また既存のハン