仮想スピーカを用いた局所音場合成における頭部反射の再現精度への影響

摘要

本稿では，局所音場合成時における頭部の反射の影響を明らかにする目的で，剛球モデルを用いたシミュレーションによって再現精度の比較を行った。単一の焦点音源を生成する際には，頭部を挟hで音源とは反対側の領域に最大で12 dB 程度のSNR の低下が生じた。一方で，焦点音源を用いた局所音場合成では，頭部の反射によるSNR の低下は最大で約4 dB であり，頭部の反射の影響は限定的であった。