24チャンネル3次元音場再生システムの音像距離定位に関する検討:簡易音場再生と境界音場制御の比較および音と視覚刺激のズレの許容度

摘要

トツテダシでは，実際の距離よりも50 cmほど遠くに音像定位するものの，視覚刺激よりも音刺激の方が100 cm程度遠い場合も違和感がないため，24ch 3次元音場再生システムに映像を付加するうえで問題はないことが示された。またBoSCを適用した再生においても，実験1，2の結果より視聴覚の距離感のズレに関しては問題ない。しかし，実験1で音像距離知覚ができない人が8割いたことの原因の明確化，この規模の大きさでBoSCが有効に働くのカゝ，逆フィルタの設計の工夫など今後検討すべき課題は多い。