梅雨豪雨の発生頻度及び積算雨量に関するマルチスケール解析

摘要

昨今，2017 年7 月の九州北部豪雨など梅雨期の集中豪雨が頻発しており，地球温暖化による梅雨豪雨の将来変化予測が精力的に行われている．そもそも梅雨豪雨とは，降雨分布自体はメソβ スケール（数十km～数百km）の小さな現象である一方で，梅雨前線や環境場はメソα 以上（数百km～）の大規模な現象である．このように複雑な階層構造を持つ梅雨豪雨は，マルチスケールからその特徴を捉えることが重要である．