“ナノ絆創膏” “電子ナノ絆創膏”のヘルスケア領域への応用

摘要

近未来のヘルスケア領域で用いられるデバイスは、腕時計型やコンタクトレンズ型よりもずっと軽 薄短小となり、認知できない（Unperceivable）レベルの皮膚貼付型や体内埋込型なるであろう。そこ では、皮膚や臓器などの生体表面への高い貼付性のみならず、柔軟性に富みかつ透明な高分子薄膜（ナ ノシート）が重要な役割を演じることになる。ナノシートは、数 10~数 100 nm程度の膜厚でその大き さはマイクロメートルからメートルまで任意に調節できる高分子薄膜 1）であり、素材としては、有機 溶媒や水に溶ければ生分解性高分子·導電性高分子·エラストマーなど様々な高分子を選択できる 2) 。 また、印刷方法を組み合わせることで、多様なナノシート構造体やナノシート型デバイスを構築する ことができる。ここでは、ナノシートがもつ高い密着性を利用した“貼るデバイス”への応用に向け て“ナノ絆創膏” 、導電性高分子を用いた“電子ナノ絆創膏”について紹介する。