trans-Ru(N^N)(CO)2Cl2型錯体(N^N:ポリピリジル配位子)の試薬添加を伴わない異性化反応

摘要

ポリピリジル支持配位子をもつルテニウムカルボニル錯体は、CO2 還元等の重要な化学反応を触媒することが知られていることから、このタイプの錯体を用いた様々な研究が進められている。このタイプの錯体において異なるポリピリジル二座配位子を続けて導入する場合、前駆体(trans-[Ru(N^N)(CO)2Cl2])のcis 体への異性化が必要となるが、超酸1)や還元剤2)などの試薬を用いずに異性化反応を起こすことは難しいとさ れる。