Si フォトニクススローライト光レーダーの受信効率を向上させる二重周期フォトニック結晶導波路の最適化

摘要

CMOS プロセスで製作可能で，スローライトを伝搬するSiO_2 クラッドSi フォトニック結晶導波路（PCW）に円孔直径二重周期を導入すると，扇状光ビームが自由空間に放射される．スローライトは波長や屈折率の変化に対して伝搬定数を大きく変えるので，二重周期PCW は大きな偏向角を示す光偏向器となる．我々はこのようなスローライト光偏向器とそのLiDAR 応用を提案，研究してきた1)．本光偏向器は光ビームの送受信において光アンテナとして機能する．出射ビームは物体に当たると半球面状に散乱し，受信面ではほぼ平面波となる．したがって，放射時の開口分布を均一にする方が受信時の結合効率は向上する．そこで本研究では放射係数を導波路に沿って変調し2)，開口分布を均一化した．