近接場熱光発電に向けたSi 熱輻射光源支持構造の作製および評価(Ⅱ): 光源平坦性の評価

摘要

高効率熱光発電を実現するためには、光源の近赤外熱輻射を増強しつつ長波長熱輻射を抑制することが重要である。これまで我々は、薄膜Si 熱輻射光源と高抵抗Si 基板上InGaAs 太陽電池を光の波長以下の距離に近接させることで、近赤外域のみで黒体輻射限界を超える熱輻射伝達が実現することを明らかにした1) 。また前回、上記の近接場熱輻射伝達の実証を見据えて、薄膜Si 熱輻射光源および支持構造の試作を行い、光源加熱時の温度変化および熱伝導損失の評価を行った2) 。ただし前回の試作光源は、加熱時に大きな反り（> 1μm）が生じ、太陽電池との平行な近接は困難であった。今回、熱応力変形を抑制可能な新たな支持構造の試作を行い、光源平坦性の評価を行った結果を報告する。