防災ヘリコプターを利用した鳥取県三湖沼における水質観測の試み-2017年9月

摘要

鳥取県には，湖山池や東郷池等，観光?水産資源に恵まれる汽水湖沼が複数点在している．しかし近年，アオコや赤潮に代表される水質汚濁が問題となっている．そこで同県は住民に湖沼の水質をリアルタイムにわかりやすく伝えるための地上設置型カメラと画像転送システムによる水質モニタリングシステムの開発を目指している．一方，筆者らの産官学（広島大学，鳥取県，フジフイルム，NTT ドコモ）グループは，2016 年から地上設置型カメラによる水質（特にクロロフィルa 濃度，Chl-a）を観測するための二波長カメラ（特願2017-044054）を開発し，実際のモニタリングが可能か，検証実験を続けている．その実験の一環として，2017 年9 月4 日に鳥取県の防災ヘリコプターに同カメラを搭載し，実証検証することとした．また地上の湖（湖山池，水尻池，東郷池）においてはヘリと同期した現地調査を行った．本報告は，その第一報として，調査の概要を報告するものである．