単軸引張負荷を受けるLPSO構造単結晶における変形帯形成

摘要

塑性加工を受けて高強度を発現する長周期積層（LPSO）型マグネシウム(Mg）合金において，LPSO相の底面が特異な屈曲を示すことが報告され（1），その後の研究により，その屈曲は1940～1950年代にHCP型金属単結晶を対象とした研究で盛hに報告P均されていたキンク帯に対応するものであると理解されてきた。さらにLSO型Mg合金の優れた力学特性とキンク帯形成の関係についても議論されている．また，一方向凝固材による材料試験（8），SEM/EBSD解析やTEM観察による評価（9，10），および有限要素法や分子動力学等の数値解析による検討11，12）も盛hに行われており，キンク帯の微細構造や形成機構に関する理解も深まっている．