難燃性Mg合金の圧延加工による中板材の高強度·高延性化

摘要

マグネシウム払4?合金は実用金属材料中で最軽量であることから，アルミニウム（創）合金に代わる構造材料として鉄道由自動車車両の軽量化を目的とした部材適用が検討されている1）これまでの研究開発により元素添加によって強度，延性，疲労特性およびクリープ特性が向上することが報告されている．車両構体へMg合金を適用する場合，金属材料には難燃性や不燃性が求められ，最近では，Mg合金中にカルシウム（Ca）を添加した難燃性Mg合金が開発されている2）．Mg合金の機械的諸特性は添加金属に強く依存することが知られているがク鋳造材の溶湯清浄化や冷却速度制御および板材作製時の集合組織制御や結晶粒微細化3－1）などにより，高延性と高強度を有する難燃性Mg合金の開発が行われている．一方で，高強度と高延性を両立可能とする厚板材に関する報告は皆無であり，車両部材で使用する場合は作製素材の信頼性が重要となり，規格試験片で特性評価を行う場合，板厚3mm程度が必要となる．