リン化ロジウムおよびリン化白金物触媒を用いたアセチレンの選択的水素化反応

摘要

エチレンはナフサを主とする炭化水素を熱分解して得られるが、同時にアセチレンが生成する。アセチレンはポリエチレン合成触媒の被毒物質になるため、水素化反応によりエチレン中のアセチレン濃度を下げる必要がある。このとき、不要なエタンの生成を防ぐため、アセチレンを選択的に水素化する必要がある。先に、チオフェンの水素化脱硫反応においてPd触媒をリン化することで水素化脱硫活性および中間生成物であるブテンの選択率が向上することを報告した。これより、アセチレンの選択的水素化反応に対して貴金属（NM）触媒をリン化することで高いエチレン選択性を示すと推測される。本研究では、エチレン中のアセチレンの選択的水素化反応に対する貴金属リン化物触媒の活性および選択性について検討した。