(J10)Ti-3Al-2.5V冷間圧延薄板の曲げ性におよぼす冷間圧延前焼鈍温度の影響

摘要

航空機から民生品まで幅広く用いられているTi-6Al-4V は、冷間の変形抵抗が高く、冷間加工性が低いために冷延コイル薄板の製造が難しい。冷延コイル薄板製造可能なα+β 型チタン合金として、Ti-3Al-2.5V、Ti-3Al-5V1)、Ti-4.5Al-2Mo-1.6V-0.5Fe-0.3Si-0.03C2)等があり、Ti-3Al-2.5V は宇宙·航空機で配管に使用されるなど実用化が進hでいる。比較的普及しているTi-3Al-2.5V 薄板であるが、室温成形性は深絞りに関する報告がいくつかあるものの、他の成形性に関しては少ない。冷延コイル薄板では、熱間圧延条件、冷間圧延前の焼鈍温度、冷間圧延率等の影響を受けて面内異方性を有するため、各種成形性に及ぼす影響を個々に把握する必要がある。本報告では、Ti-3Al-2.5V 冷延薄板の曲げ性におよぼす冷間圧延前焼鈍温度の影響を調査した。