(0352)Ni 包接炭素繊維織布強化Ti/CFRP(ABS)接合体の衝撃特性の研究

摘要

近年、自動車の高性能化に伴い、Ti などの従来金属に加え、CFRP などの複合材料が注目されている。しかし、これらの材料には接合に難がある。接着剤を用いた場合、接合強度が弱く、機械的接合の場合は、構造中に非整合な界面や空間を形成し、破壊の起点となる。つまり、これらの接合方法では接合部で破壊が起きる可能性が高い。この問題を解決するために、本研究ユニットでは、接合部を比表面積の非常に大きい炭素繊維で強化した異種材料万能接合法を考案し、検証実験を行ってきた。本接合法を用いることにより、成形が容易で自動車用材料に使用されるABS 樹脂を用いたCFRPとTi の接合に関し、構造材料の強度を生かしつつ、安心?安全の接合技術として応用できることが考えられる。そこで、本研究ではNi 包接炭素繊維織布強化Ti/CFRP(ABS)接合体を作製し、その機械的性質を評価することを目的とする。