(P0001)イオン交換によるNASICON 型リチウムイオン電池正極材料の作製

摘要

三方晶のNASICON（Na super ionic conductor）型Li_3V_2(PO_4)_3（LVP）化合物はV の4 価/3 価の酸化還元により、Li+イオンのインターカレーションに伴う電荷補償が可能であり、高い充放電容量を示すことから、リチウムイオン電池用正極材料への応用が期待されている。LVP は固相反応法での作製が困難であり、三方晶のNa_3V_2(PO_4)_3（NVP）のNa~+イオンとLi~+イオンの交換反応により得られる[1]。また、NVP からはイオン交換でNa~+イオンが一部交換されたLi_2NaV_2(PO_4)_3（LNVP）の生成も報告されている[2]。しかし、イオン交換条件の影響やLVP やLNVP の生成過程は十分に解明されていない。本研究では異なる条件でNVP をイオン交換し、X 線回折測定によりイオン交換過程を格子定数の観点から考察した。