墓場軌道における運用を終了した衛星の光学観測

摘要

情報通信研究機構（NICT）では超高速光通信端末（HICALI）を技術試験衛星9号機（ETS-9）に搭載して静止軌道上にて実証実験を行う計画を進めており現在開発中である．一方で前号機の ETS-VIII は 2017 年に計画通りに運用を終了後墓場軌道に移動し，WINDSは 2019 年に通信異常の影響により墓場軌道に移動することなく運用を終了した．今後 ETS-9 および他の静止衛星を安全に運用するためには、運用中の静止衛星だけではなく運用を終了した衛星の状態把握も重要である．本研究では運用を終了した衛星について光学観測を行い，光度変化から衛星の物理状態の一つである自転周期の推定を行った．