超小型深宇宙探査機構造の機械特性

摘要

九州工業大学では，深宇宙通信実験機「しhえh２」（以下，実験機）の開発を鹿児島大学および米航空宇宙局（NASA）と共同で行っている．本実験機は一辺50cm の立方体に納まるサイズの準球形状であり，質量は約18kg 程度である（図1）．宇宙航空研究機構（JAXA）の小惑星探査機「はやぶさ２」の相乗り副ペイロードの一つとして2014 年度中の打上げが予定されている．大学宇宙工学コンソーシアム（UNISEC）に所属する約20 の大学や高専が開発したUNITEC-1（UNISECTechnology Experiment Carrier 1）の構体は，炭素繊維強化エポキシ樹脂とアルミ合金製であり，それらは多くの金具で締結されていた1)．このため，UNITEC-1構造の部品数は比較的に多く，その設計，製造と組立に多くの時間を要した．