繊維未切断円孔を有する平織CFRPの面圧強度とその破壊挙動

摘要

近年，CFRPの大型構造部材への実用化が進むにつれて異材間接合の必要性が生じている．その接合方法の一つにボルトやリベット等を用いる機械的接合があり，構造物の分解。検査が容易といった利点から広く使用されている．しかし，機械的接合を施す場合，材料に円孔を開ける必要があり，円孔周りの応力集中により材料の機械的特性が大幅に低下することが報告されている．著者らは，繊維を切断せず円孔に沿って湾曲させ円孔を設ける手法を提案しており，有孔一方向CFRP材及び平織CFRP材の引張強度の低下が改善されることを報告している．