(P118-P0038)Nd-Fe-B/M(M = Fe, Fe-B)ナノコンポジット膜におけるNd-Fe-B リファレンス膜の磁気特性に与えるUHV アニール効果 ～第2 報～

摘要

高い環境性能を持つEV やHEV 用モータなどで利用される永久磁石には最大エネルギー積(BH)max の増大が求められている．この課題を解決できる有力な候補としてナノサイズのハード相粒子とソフト相の2 相の粒子からなる交換結合型ナノコンポジット磁石が知られている．これまでに我々は実験的にこの交換結合状態の接合界面異方性を確認し [1]，700°C以上でUHV アニールしたNd2Fe14B(30 nm)/Mo(1 nm)/M(M = Fe, Fe-B) 5 nm) ナノコンポジット積層膜における垂直磁気異方性を持つハード磁性の発現を報告している[2], [3]．前回の報告では，これらの積層膜の層厚と同じ150 nmの膜厚のNd-Fe-B 単層膜における磁気特性のUHV アニール依存性を検討したが[4]，上記ナノコンポジット積層膜のハード相と同じ膜厚30 nm のNd-Fe-B 単層膜における磁気特性の詳細については明らかではなかった．本講演では，ナノコンポジット積層膜のNd-Fe-B 層のリファレンスである30 nm 厚のNd-Fe-B 単層膜の磁気特性のUHV アニール効果について検討する.