CFRP 材料の高能率·高精度加工法に関する研究

摘要

近年，航空機部品の中で，機体の軽量化のため，軽くて硬い材料であるCFRP などの新素材が多く使用されるようになっている．一方，CFRP 素材は複合材であるため，適用できる加工条件の範囲が狭く，炭素繊維が硬いため工具寿命が短いという欠点が挙げられる．また，CFRP 素材はプリプレグや織物基材の積層体であるために，穴あけ加工を行う際，剥離などのデラミネーション，むしれおよびケバ立ちが発生する．このため，工具形状が被削性に大きく影響を及ぼすとされる．そこで本研究では，形状の異なる5 種類のドリルを用い，切削条件を変化させ，CFRP 素材の被削性に与える影響について検討した．