メタンを燃料とするSOFCにおける炭素析出と表面反応モデリング

摘要

固体酸化物形燃料電池（Solid Oxide Fuel Cell，SOFC）は，高い発電効率が期待でき，メタンや炭化水素ガスを含む石炭ガス化ガ スなど多様な燃料を用いて発電できる。メタン等の炭化 水素を燃料とした場合，燃料極のNiを触媒とし，燃料を改質す る直接内部改質発電が可能である。SOfCの高出力化のためには， 水蒸気と燃料ガスに含まれる炭素のモル比であるS/C比を低く 設定し，燃料ガス濃度を高くする必要があるが，その場合，炭 素析出が問題となる。現状，Ni上の炭素析出を回避するため， S/C比を2以上と高くして運転するのが一般的である［1］。