Pt-WO_3膜とSiマイクロリング共振器を用いた水素ガスセンサー

摘要

近年，新エネルギーとして水素が注目されている(1)．しかし，水素は可燃性ガスで爆発範囲も広く，その利用にあたり十分な安全対策が必要であり，爆発下限界以下の低濃度を検出可能な 高感度センサーが求められている．水素ガスセンサーの形状や大きさは，ニーズによって様々であるため，多種多様な水素ガスセンサーの開発が求められている(2-4)．これまで，金属酸化物半導体式(5)，接触燃焼式(6)など様々な水素ガスセンサーが開発されているが，特に，光学的センサーは防爆計測に適しており，電磁界の影響を受けないなどの利点を有している．これまで光ファイバを用いた高性能センサー等が開発されている(7,8)．また，先行研究としてマイクロリング共振器やマイクロリング共振器とマッハツェンダー干渉計を組み合わせたマイクロリング共振器装荷型マッハツェンダー干渉計を用いたセンシングを行っているもの(9-12)やマイクロリング共振器にセンシングフィルムを形成し，膨張によってセンシングを行うもの(13)や本研究でも用いる酸化タングステン(WO_3)と光ファイバを用いた水素ガスセンサーがある(7)．