多重プロセス型モデルによるキャビテーション流れのLES

摘要

キャビテーション流れの数値解析(数値流体力学，CFD)は，液体を作動流体とする流体機械の設計·製作において重要となりつつある．工学上の解析では，各格子点において気液の一様な混合を仮定する均質媒体モデルが広く用いられている．均質媒体モデルは，気液の速度差(スリップ速度)を反映できない等の欠点を持つものの，計算効率に優れ，単相のCFDからの拡張が比較的容易である．現在のキャビテーションCFDの多くは，液相体積率(あるいはボイド率)を1方程式の均質媒体モデルにより求め，また乱流変動を考慮した均質媒体の運動はReynolds-Averaged Navier-Stokes (RANS)方程式により扱う．