急曲線区間で発生するきしり音の試験車両を用いた実験的検討（地上測定編）

摘要

鉄道総研内の試験線において実車走行試験を実施し，きしり音の発生メカニズムに関する考察を行った．地上側測定による結果から以下の知見が得られた．1.きしり音に係るレール近傍点での騒音およびレール振動の周波数ピークは，主に2kHzで発生した．このピークは，車輪の固有振動に起因することを確認した．2.車輪/レール接触面が乾いた条件における曲線内側レールの振動および曲線内側での騒音（2kHz）は，接触面に水が介在した条件よりも大きい傾向であった．接触面条件による差は，列車速度が高くなるほど広がる傾向にあった．