フリースタンディング式燃料ラックの4自由度運動モデルの構築と設計指針の提案

摘要

原子力発電所内の設備のひとつとして，「使用済み燃料プール」がある．これは縦横深さが十数メートルに達する巨大な水槽であり，原子炉から取り出された使用済み核燃料が冷却のためにプール内に保管される．プール内には「使用済み燃料ラック」と呼ばれる箱状のものが並べられており，使用済み核燃料はこのラックの中に収められている．現在国内で用いられているラックは，プールの床面や壁面に固定されている．しかし，施設により高い耐震性が求められる中で，ラックとプールとの固定部の破壊が危惧されるようになった．