ミラーアレイを介した仮想カメラ群における光線情報取得範囲の検討

摘要

筆者らは，放物面上に区分的に接する平面ミラーアレイを単眼のカメラで撮像する，仮想的なカメラアレイを提案している．本撮像系は，レンズアレイを用いたライトフィールドカメラと同様の単眼化によって多数のカメラ機器の整合を不要としつつも，そのマイクロレンズ群のように照明条件等に強い制約を受けることなく，通常のカメラアレイと同等品質で動画像にも対応する．実際すでに，放物面状のミラーアレイとハーフミラーを組み合わせることで，水平?垂直方向の多数の視点に対応した簡便な撮像系の構成法を検討した．ただし，当該の設計では単眼がピンホールとしてモデル化され被写界深度等を考慮しておらず，光線情報の実効的な取得範囲が不明確であった．