無人航空機のRemote ID 技術とその有人航空機飛行安全への応用の基礎検討

摘要

UAS（Unmanned Aircraft System，無人航空機，いわゆるドローン）の低価格化と普及に伴い，安全や安心が脅かされるような事態も発生している[1]．今現在のドローンの飛行頻度はそれほど多くは無いが，将来的に多くのドローンが飛行するようになると，そのセキュリティ対策はさらに困難な課題になると指摘されている[2]．将来の利用拡大，特に目視外飛行の拡大に備え，最低限，近辺を飛行しているドローンの”身元”を地上の離れた場所から識別（図１）出来るようにすべきであるという議論が世界的に高まっている．Remote ID と呼ばれており，ドローンに遠隔からでも読み取れる”自動車のナンバープレート”に相当する仕組みを搭載すべきであるという議論である．