超小型人工衛星KSAT の太陽光受光面積に関する検討

摘要

鹿児島大学では，2005 年8 月に設立された鹿児島人工衛星開発部会（以後，部会と略す）が超小型人工衛星KSAT の開発を行っている．現在開発中のKSAT2 は2013 年打ち上げ予定のGPM（全球降水観測計画）衛星を主衛星とする相乗り衛星に採択された．KSAT2 の基本構造は筐体寸法が100 mm×100 mm×100 mm の立方体であり，宇宙空間では姿勢制御用のブームが伸展し，電力確保用の100 mm×100 mm×1 mm の2 枚のパドルが開く機構となっている．KSAT2 の宇宙空間での飛行イメージを図1 に示す．本研究では，KSAT2 の投入予定軌道である高度400 km，軌道傾斜角65°での軌道運動において起こりうる低温，高温の最悪条件（以降，それぞれ低温条件，高温条件と略す）に対して外表面の熱光学特性を変化させた簡易定常解析を行い，KSAT2 の筐体平均温度が許容温度範囲に収まるかどうかについて検討する．