粒子分散複合材料における粒子寸法効果とはく離損傷を考慮した有限要素解析とき裂先端場の評価

摘要

マトリックス中に粒子を分散させることにより機械的特性を改善した粒子分散複合材料の開発が行われている．粒子分散複合材料では，マトリックスと粒子のはく離，強化材の割れ損傷が進行し機械的特性に大きな影響を及ぼす．実部材として複合材料を使用する場合には，き裂や切欠の応力集中部が存在するため，応力集中部の応力/ひずみ場はマトリックスの塑性変形や粒子の損傷の影響を受け，破壊挙動は複雑になる．粒子分散複合材料の応力集中部でのはく離損傷挙動や粒子寸法効果の解明が重要である．本研究では，粒子寸法効果と強化材のはく離損傷を考慮した有限要素法の開発を行い，平均粒子寸法の異なる粒子分散複合材料のき裂先端場の解析を行い，き裂先端場におけるはく離損傷および平均粒子寸法の影響の検討を行った．