U字型超音波流量計の流れ解析と流量補正係数に関する考察

摘要

小径管路の微小流量を計測することを目的としてU字型超音波流量計が開発されている．流路の長さ方向で超音波を送受信するため，管路断面の流速分布の平均値が計測されると言われている．しかし，実際にはその影響を受け，実流試験に基づいた補正係数が必要である．このため補正係数と超音波流量計内の流れの関係を明らかにする必要がある．そこで本研究ではCFDを用いてU字型超音波流量計内の流れを明らかにした．その結果，直角部の影響はさほど大きくないこと，測定管の流れは管路の助走区間に近いことがわかった．この結果に基づき，補正係数との関係を考察した結果，計測された伝播時間は管路の中心付近の流速分布により決定されるとすれば，補正係数と流れの関係がよく説明できることが明らかになった．