複雑形状を有するポリイミド製空気室の簡易製作法と気室のモータへの適用

摘要

ガス圧の印加により気室の膨張·収縮を繰り返し，出力軸を回転させる空圧モータは，空圧を駆動源とするため定圧で駆動することができれば，一般的な電磁モータと比較して温度変化に対して安定的である．気室にゴムなどの弾性体を利用したモータでは，小型化が容易であるという特徴を持つ．一方で，気室を構成するゴムの極限環境耐性が低いことから，使用環境が限定されてきた．そこで本研究では，ポリイミド（PI）フィルム製気室を駆動源とするモータの開発を行っている．PIは樹脂材料の中では非常に優れた極限環境耐性を持っており，-269～300度という広い温度域において利用可能である．本研究では複雑形状を有するPI性空気室の製作方法のうち，溶着手法について改良を行い，試作した空気室をモータに適用した．