旋回軸に波動歯車減速機を搭載した多軸制御工作機械の省電力化の考察

摘要

2015年に採択されたパリ協定において，わが国は2030年までに温室効果ガスを2013年度比で26%削減することを目標に掲げている．この目標値を達成するためには，消費するエネルギの削減が必要であり，最終エネルギ消費の約40%を占めるとされる製造業では，法による規制と経済的コスト，そして企業イメージの向上のために積極的に省エネに取り組hできた1また，産業分野を対象としたIoT（Intemet of Things），つまりIIoT（Industrial Internet of Things）が世界レベルで推進されている．それに伴い，生産設備や生産工程における省エネルギ化および環境負荷低減に関する研究は多く報告されており，既存の設備における省エネルギ手法の提案が必要である．そこで本研究では省電力·省スペース化を目指している．本報では，多軸制御工作機械の旋回軸動作時の電力に関して旋回軸内部の温度と関連付け考察したので，結果を報告する．