ツインノズルPELIDを用いた砥粒含有ファイバー砥石の開発－製作技術の特徴と砥石特性

摘要

近年，ハイテク機器の高性能化，小型軽量化に伴い，これらを構成する電子素子や光学素子等に，より高い形状精度，加工面品質が要求されている.このため研削加工においては，加工精度や仕上げ面粗さを向上できる砥石の開発が社会的要求となっている.砥石における砥粒の微細化は，加工面品質を向上させる有効な手段の一つである.しかし，一般的な砥石製造方法では微細砥粒は凝集しやすく，分散性も悪くなりやすい.微細砥粒の効果を十分に発揮させるためには，砥粒の凝集を防ぎ，分散性を向上させる必要がある.そこで，我々はPELID法を砥粒分散技術として着目し，新しい砥石開発，及び新しい砥石製造プロセスの開発を進めている.本研究では,微細ファイバーを製作できるPELIDのスピニングモードを用いて，砥粒含有ファイバー砥石の開発を行った.本報告では，砥粒含有ファイバー砥石の製作技術の特徴と砥石特性について調査した結果を報告する.