電界撹拌技術を用いた抗原抗体反応の迅速メカニズムの解明（第6報）フローサイトメーターを用いた抗原抗体反応の定性的評

摘要

近年，がh治療は進行度や悪性度に応じた最適な個別化治療を行う傾向にあり，その際に用いられる手術中の病理診断は現状，HE （ヘマトキシリン·エオジン）染色が中心である．この方法においては，染色した組織中の細胞の核内構造や細胞形態を病理医が観察して診断している．しかし HE 染色における診断には限界があり，2mm 以下とされる微小な転移を見逃す可能性が指摘されているの．このリンパ節微小転移を見逃さずに診断するには免疫組織染色が有効であることが知られている．この染色方法により，微小転移の検出確度が高まることで，手術中の診断精度向上が期待される．しかし，従来の免疫組織染色法では，染色に 2 時間以上を要してしまうため，手術中の病理診断には適用できないという問題があった．そこで，我々は，電界撹拌法を開発，20 分以内に免疫組織染色を可能とする技術として適用し，手術中に迅速免疫染色を可能にした．