形彫り放電加工におけるオンザマシン表面改質技術に関する研究

摘要

耐摩耗性や耐熱性に優れている超硬合金を金型等に成形する一つの方法として，形彫り放電加工が使用されている．しかし，放電加工面には微小穴やクラック等の表面欠陥が発生する．これらは金型等が早期に破損する大きな原因となる．この対策として，本研究室では「オンザマシン表面改質技術」を提案している．この技術は，形彫り放電加工機上で表面欠陥を完全に除去することができるものであり，非常に実用的なものと考えている．形彫り放電加工では電極形状をそのまま転写することによって金型を成形する．そのため電極形状の転写性が重要視される．そこで本研究では，オンザマシン表面改質技術において，電極形状の転写性を調べ，それを改善することを目的とする．具体的には放電加工後の形状がオンザマシン表面改質技術によって相似形状に変化しているかどうかを調査する．本研究により形状精度が相似形に維持できれば，クラックレス化と合わせて実用化に向けて前進できるものと考えている．