歯車の歴史とその発展経緯に関する考察（第二報）－日本における歯車とその適用事例

摘要

古来日本では文化の発達と共に、人力や畜力あるいは水力を動力源として各種の機械装置を考え利用してきた。その中には様々な機械要素が組み込まれてきたが、特に歯車の導入は機械装置を大きく進化させた。現在、自動車のエンジン動力を車輪に伝え、また多くの工場で稼働している産業機械から家庭用品やOA機器に至るまで、歯車は動力伝達の重要な役割を果たし、エネルギーや運動の伝達機構としてなくてはならない機械要素となっている。このような歯車の利用については、古くから考えられていたと言われているが、その伝播と発展経緯が必ずしも明らかではない。そこで、日本における歯車の発展経緯を調査·考察し、その適応事例を以下に報告する。