人工関節用超高分子量ポリエチレンの摩耗に及ぼす境界潤滑膜の損傷·再形成パラメータの影響

摘要

人工関節の軸受面に用いられている超高分子量ポリエチレン(Ultra-High Molecular Weight Polyethylene; UHMWPE)の摩耗粉は生体組織との反応など人工関節の耐用年数に大きな影響を与える．軸受面は境界～混合潤滑下にあり，潤滑膜となりうる体液·二次関節液成分吸着膜を摩擦面上でいかに適切にコントロールするかが，この問題の解決につながると考えられる．本研究では，この吸着膜の損傷·再形成パラメータとして潤滑液曝露時間を提案し，実験を通してその有用性を検証した．