中枢神経系での閾値未満の周期的な電気刺激による微弱な神経信号の検出の改善

摘要

本研究では，閾値下の周期的な外部電気刺激が微弱な神経信号の活動電位としての検出を改善するか否かを，中枢神経系の生理学的な神経細胞モデルで検証することを目的とする．計算機シミュレーションにおいて，周期的な外部電気刺激（矩形波）を閾値下の振幅で基底樹状突起の中央部に印加し，同時に振幅値が指数関数にしたがい減少するものとして表現された興奮性シナプス後膜電流を尖頭樹状突起の遠方に，閾値下の振幅で与えた．細胞体における膜電位は評価尺度としてのSN比を算出するために記録された．そして閾値下の外部電気刺激の周波数がSN比に与える影響および微弱な神経信号と外部からの刺激電流と周波数との関係を調査した．