磁性体γ-Fe2O3内包カルシウムバナジン酸アパタイトと過酸化水素を用いたα，β－不飽和カルボニル化合物のエポキシ化反応

摘要

エポキシドは、種々の合成中間体として有機化学において重要な化合物である。演者らはこれまでに、カルシウムバナジン酸アパタイト（VAp）を固体塩基触媒とし過酸化水素を用いたα，β-不飽和カルボニル化合物のエポキシ化反応を検討し、水溶媒中でも高収率·高選択的に目的のエポキシドを得られることを見出している。今回、触媒の回収および再利用を簡便に行うことを目的とし、磁性体であるγ－Fe2O3を内包させたVAp－γ-Fe2O3を調製し、これを固体塩基触媒としてα，β－不飽和カルボニル化合物のエポキシ化反応に用いた。