低比速度斜流ディフューザポンプで発生する旋回失速挙動とその抑制

摘要

従って，設計段階において低流量域も含めたポンプ性能を予測する技術を確立すること，さらには不安定特性発生の原因となる現象とそれがポンプ性能に及ぼす影響を設計パラメータと関係付けて調べておくことは，極めて重要となる．著者らは，ポンプ開発過程において，低流量域で揚程曲線に右上がり不安定特性が現れた低比速度（N_s=350）斜流ディフューザポンプを取り上げ，その発生原因を実験と数値流体力学（CFD）の両面から詳細に調査し，ディフューザ旋回失速（DRS）が原因であることを明らかにした．さらに本研究では，CFDを用いてパラメータスタディを行い，不安定特性が改善されると予測されるポンプ形状を求めて，抑制するための設計指針を探究したので報告する．