Al合金/鉄鋼材料の異材重ね摩擦攪拌接合における接合ツール形状が接合体組織に及ぼす影響

摘要

ステーショナリーショルダ摩擦攪拌接合（SSFSW：Stationary Shoulder Friction Stir Weldin＆以下SSFSW）は無回転ショルダと回転プローブにより接合を行う固相接合であり摩擦擾拝接合（FSW：Friction StirWeldin、 以下FSW）にみられる接合体表面の荒れ，バリの発生といった問題が抑制されることが明らかとなっている．そのためアルミニウム合金，チタン合金の同種金属接合において実用化が進められている．現在FSW法はアルミニウムと鉄鋼材を用いた異種金属重ね線接合に実用化されておりSSFSW法を用いることにより接合面の改善が期待される．しかしSSFSW法を用いた異種金属重ね線接合でのショルダによる入熱の有無が接合体断面の組織に及ぼす影響は明らかになっていない．そこで本研究ではSSFSW法及びFSW法によってアルミニウム合金と鉄鋼材料の異種金属重ね線接合体を作製し接合体の断面組織の観察および接合強度の測定を行い，ショルダによる入熱の有無が接合体断面の組織及び機械的特性に与える影響を明らかにした．