水和ケミカルヒートポンプの昇温操作における出力特性評価

摘要

近年，地球温暖化やエネルギー資源の枯渇化が進行している．そういった状況下から，生産プロセスにおけるエネルギー高効率化の必要性は増しており，プロセス排熱の有効利用技術が大きく注目されている．ケミカルヒートポンプの昇温操作は，低質排熱を高温側に変換し，熱の質を向上させる技術のため，生産プロセスのエネルギー高効率化かつ燃料の削減が期待される．本研究では，生産プロセスにおいて，低温であるがゆえに利用しにくい低質排熱(100°C未満)を用いて100°C以上に昇温操作する水和ケミカルヒートポンプの開発を目的とした．そこで本研究は，昇温操作を想定する温度域において，得られる昇温幅と熱出力を評価した．また，サイクルを繰り返した後の試料の形状変化を評価した．