プレート型凝縮器の凝縮熱伝達特性R410A 冷媒の温水暖房システムにおける評価結果

摘要

近年，省エネルギーや地球環境保護への関心が世界規模で急速に高まり，高性能なヒートポンプ空調機とともにヒートポンプ応用製品の普及も期待されている．応用製品の１つであるヒートポンプ式の温水暖房システムの場合，ボイラーからの置き換えによる需要増が見込まれている．今回，給湯タンクと凝縮器の間で水を循環させながら水温を上げる循環式の温水暖房システムを開発した．凝縮器にはプレート型熱交換器を採用した．プレート型熱交換器の熱伝達特性を精度良く机上評価できれば開発期間を大幅に短縮できる．しかしシステムの全運転範囲に適応した凝縮熱伝達の特性式は少ないため，従来は実験を繰り返しながら熱交換器仕様やシステム仕様を決定することが多かった．前述の状況を考慮して高精度な凝縮熱伝達特性式[1]が提案されているが，システムの運転範囲における適応性については評価されていない．本報ではプレート型熱交換器を温水暖房システムに搭載し，プレート枚数，温水温度，温水流量，温水供給能力を変化させた場合の凝縮熱伝達特性およびシステム運転効率について計算値と実験値を比較評価した．その内容について報告する．