表面に螺旋溝を有する回転円板の摩擦抵抗低減

摘要

回転円板摩擦抵抗の低減化を目的として，表面に螺旋溝を付した回転円板の摩擦抵抗モーメント係数を実験的に測定した．また，アルミ粉法により回転円板上の流れの可視化を行った．本研究の結論は以下のようにまとめられる．(1)無次元軸方向隙間比が(s/a)=0.011の10~5＜Re＜6×10~5領域において，螺旋溝を付した回転円板にの摩擦抵抗モーメントは滑面円板のそれと比較し小さくなることが明らかとなった。そして，その領域において最大約15%の抵抗減少効果を示す．(2)抵抗減少効果は溝の本数および無次元軸方向隙間比に大きく依存する．(3)螺旋溝は円板上境界層内の二次流れを抑制し，遷移域に生じる局所乱れの発生を遅らせる効果を持つ．